今日もパソコンとにらめっこして数字を入力していると、部長が名簿を持って係の部屋にやってきた。
部長「平日夜間帯に○○でバイトの募集来たんだけど、キャンディはできそう?ウチで協力できる人が何人いるかとりあえず人数把握したいんだよね」
キャ「場所どこですか」
部長「すぐそこ」
キャ「できますよ、暇なんで」
部長「あーそう。キャンディは◎っと。。」
キャ「ちなみに…ギャランティは…?」
部長「は?」
キャ「いくら貰えるんすか?」
部長「少ないよ」
キャ「なんだ少ないのか」
部長「お前さぁ、こういうものは奉仕の心で行けよ。あんま堂々と金のこと気にすんなよ」
いやいや、平日の業務終了後に疲れた体で協力するんだから、堂々と金のことくらい気にさせてほしい。
そんなこんなで夕方ロッカーへ向かっていると、途中の部屋からみんなの話し声が聞こえてきた。
「キャンディが、ギャラいくらですか〜〜?とか普通に聞いてきてさぁ」
「キャンディさんらしいですね」
「気になるけどね!」
「奉仕の心で行けよって」
「少ないよって言ったら露骨に不機嫌になってたよ」
「ウケるー」
めちゃめちゃ私のこと話してた。
みんながそんなにボランティア精神を持っていたなんて知らなかった。
そのことを後輩の優子に話してみた。
キャ「なんか私、普通にギャラいくらか聞いちゃったんだけど」
優子「さすがー!ウケる」
キャ「奉仕の心でやれよって怒られた」
優子「いやー、私も気になったけど、そこはさすがに我慢して聞きませんでしたよ」
もしかしたらみんながネタにしてたのって、私にボランティア精神が無い点じゃなくて、金のことを躊躇なく聞いた点だったのかもなと気づいた。
ちなみにボランティア精神はある。