実在OL日記

実在するOLの日常をつらつら書きます。対義語はバカリズムさんの架空OL日記。あと登場人物はさすがに仮名です。

親知らずを抜いたよ!

 

この度、歯の矯正治療をすることになった。

 

歯科矯正は、高校の時から親にやらせろやらせろと要求していたが、母に

「そんな金うちにはねぇよ!自分で指で押してズラせ!」

と無理難題を言われあしらわれていた。

そんなわけで私も社会人となり数年、歯のために100万出してもいいかなと思える額の貯金が溜まってきた今のタイミングで矯正を行うことを決意。歯のために100万を出してもいいなと思える貯金の額は人それぞれだと思う。100万貯まり次第即出費して貯金0にできるタイプの人もいれば、逆に1億貯まらないと不安で出せない用心型の人もいるだろう。

 

12月、早速近所の歯医者に行くと、

「せっかくやるなら先に親知らずも抜いといた方がいいけど…あなたのは超難しい位置にあるからここじゃ抜けないね。大きい病院に行って、全身麻酔かけてやってもらおうね」

 

ということで、紹介状を書いてもらい、大きな病院でまずは親知らずを抜くことになった。

 

紹介先の病院で、術前の採血、レントゲン、心電図検査、詳細な歯のCTをとり外来にて治療プランを立てる。

手術は1月末に行うこととなった。

 

どのサイトを見ても、親知らず抜歯の入院は1泊2日くらいと書いてあったので鷹を括っていたら

先生「うちは全身麻酔の場合はみんな4泊5日でお願いしてます」

と衝撃の一言。1週間仕事を休まなければならないことが判明。歯を抜くだけで1週間て大袈裟だなあと思ったけど、先生が言うのなら仕方ない。月末にお休みを獲得し、入院準備を進めた。

 

私の父親は周りが引くレベルの心配性で、特に私の実母である妻が突然死したあたりからその心配レベルに拍車がかかっている。

 

たかが歯の抜歯とはいえ娘が1週間の入院と全身麻酔をするなんて聞いたら絶対心配させちゃうだろうなと思って、なるべくギリギリに伝え、心配の期間を短くするよう努めた。

そして入院3日前にカミングアウト。なんか予想の100倍くらい動揺していた。ウチは母も祖父も突然死であるため、家族の入院とか手術とかの前例がほとんどなく、俺は何をしたらいいんだとか、生きて帰って来れるのかとか、何が必要なんだとか、毎日毎日朝昼晩と心配の電話が何件も来た。1ヶ月前に伝えてたらこの状態が1ヶ月も続くので、やっぱり直前に言ってよかったと思う。

 

〜入院当日〜

デカいスーツケースとデカいショッパー、普段使いの大きめバッグをひっさげ病院へ。

4泊の旅行より格段に荷物が多い。これは、タオルもパジャマも箱ティッシュもシャンプーリンスも全て持参しなければいけないからである。旅行はホテルのアメニティがあるし道中で買ったりできるけど、入院となるとそうはいかない。

 

先生から最後の診察を受け、5日間お世話になる病室へ。

 

部屋は、大部屋、2人部屋、個室、応接室までついたVIP用個室など幅広くある。私は差額1000円の2人部屋を選んだが、ものすごく広い。個室だと差額1万円なのに、1/10の値段でこの広さはコスパ良すぎ。

 

お隣はマダムで、電気の場所とか教えてくれたり良い人だった。

 

そして夕飯。明日のオペ当日は何も口にできないため、最後の晩餐となる。

 

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美味しい…!

病院食ってクソまずいイメージがあったのに、しっかりと味がついていて お米もあったかい。

減塩食とかになるとまた違うのだろうか。

 

最後の晩餐をしっかり味わい、就寝へ。病院は21:00には消灯される。もちろん緊張で全然眠れなかった。

 

 

〜そしてオペ当日〜

ドラマだと、ベッドで手術室まで運ばれて手術台に1、2の3!でのせられて、、というイメージだけど、行きは点滴台を押しながら自力で徒歩で行く。

 

オペ室の入り口に看護師さんがいるので、名前と誕生日と、どこの手術をするんだというのを自分自身の口で言って間違いがないよう確認をする。とても昔だけど、横浜かどこかの病院で 患者さんの取り違え手術が起こった日から、この辺がかなり厳しくチェックされているようだ。

 

本人確認が終わると、部屋の中に案内され、手術台へ横になる。

 

看護師さん3人、麻酔科の先生1人と4人掛かりで準備が進められていった。主治医の歯科の先生はまだいらっしゃっていない。

横になった瞬間、瞬く間に心電図や脳波のモニターをつけられ、手足も拘束され、酸素マスクをつけられ、されるがまま状態。

 

そしていよいよ麻酔がかかることに。歯の治療なので、一般的な麻酔のイメージにある口から眠くなるガスを吸うタイプではなく、静脈から薬を入れて眠らされるタイプであった。

 

 

ここで。。全身麻酔の機会なんてそうそうないから、私は何秒くらい寝ずに耐えられるかチャレンジすることに。

 

 

「じゃあ、麻酔入れますよー」

 

きたー!

 

入れてものの10秒くらいで、看護師さんの顔や蛍光灯が二重、三重に見え、視界がくるくる回り始めた。ちいかわループ編のときのピンクの世界みたいな感じ

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寝るもんかと目をかっぴろげていたが、抗いも虚しく、視界のぐちゃぐちゃの中心に飲み込まれるように暗闇に吸い込まれてしまった。

麻酔中って夢見るのかな、と思ってたけど、夢は見なかった。酒を飲んで深ーい眠りについた時の感じに似ていた。

 

キャンディさん!終わりましたよ!という看護師さんの声掛けにハッと目覚める。視界がちいかわループ編状態になったのは覚えているけど寝た瞬間のことはもちろん全然覚えてなくて「あれ?いつの間に寝たんだ?」という感覚。

看護師さんの「わかる〜終わったよ〜?」

という問いかけに声は出ず、頷くことしかできない。これは全身麻酔のせいというよりは、口の局所麻酔のせいだと思った。上の唇は動くが下顎回りが全然動かないのだ。

 

入院の前、同じ病院で婦人科の手術を受けたことのある職場の先輩に全身麻酔について聞いてみたが、

「麻酔は手術室で覚まされるけど、覚めてから病室に戻るまでの記憶はないんだよね。ずっとボーッとしてる感じ」

と言っていた。本当に先輩の言った通りで、目は開いててもまだ世界がボーっとしていてずっと夢の中にいる感じ。終わりましたよーの声掛けされたのと、なんとなく手術台からベッドに転がされたのと、親が顔を覗き込んだのは覚えていて、ベッドのままエレベーターに乗ったことや、病室に帰ってきた時のことは全然覚えていない。

 

そこから3時間、病室で酸素をつけ、点滴をしたまま動くことができないよと言われていて不安だったが、麻酔の後でまだ眠いし身体もダルいので、普通に寝てたらあっという間に3時間が過ぎた。

 

3時間たってそこそこ動けるようになり、ちょっと我慢していたトイレに行こうと立ち上がってみたが、やはり全身麻酔後はフラフラする。若干よろけながら看護師さんの付き添いのもとトイレに行くような状態だった。

そしてこの日は一日絶食。大食いの私は空腹の心配があったけど、こんな状態なので食欲なんて1ミリもなく、眠気と疲れも残っていたのでこの日はそのまま寝て無事に終了。

 

〜オペ翌日〜

先生から、親知らずの痛みのピークは翌日、腫れは2〜3日後と言われ、ネットや周りの人の話を聞いても大体同じような経験談を目にしていたが、腫れはしたものの痛みは全然なかった。

オペ翌日の診察を受けにレントゲンを撮って歯科の外来に向かう。写真を見ると、真横に倒れて生えていた親知らずがきれいさっぱりなくなっていた。

 

 

オペ翌日の食事は朝から普通に出る。全粥。

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ご飯が全粥に変わっていただけで、おかずは普通なので満足感が高かった。

 

痛みはないものの、奥歯の方で固いものを噛んだり熱いものがあたると流石に痛いので、柔らかいお粥はありがたかった。

 

入院3日目にしてやっとシャワーを浴びることができた。4泊5日なので普通に4回分のバスタオルを持ってきてしまったが、1枚でよかったのである。かさばり損。

 

午前の検査と点滴と診察以外はずっと暇なので、バキ童や粗品のチンチロ、すゑひろがりずのゲーム実況を見たり、家から持ってきた編み物をして時間を潰した。

 

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意外な特技

編み物中はサンドリとか、フワちゃんと指原と長谷川さんのラジオなど聴いていた。ハワイ行きたい。

 

〜入院4日目〜

この日も朝から診察。めちゃくちゃ経過が良好なので、予定通り明日5日目で退院できることに。

「ものを食べてどんどん唾液を出した方が治りが早いので、病院の売店でお菓子とか買って食べてください」

と言われた。そうなんだ。

とりあえずじゃがりこマウントレーニアを選び購入。

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今日の献立

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昼からはお粥を卒業!お蕎麦が出ました

 

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今日は再婚母が見舞いに来た。でも面会の予約をとっていなかったらしく、面会1分で強制終了。

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POLAの茶を持って来てくれた。

 

あと編み物の巾着が完成した

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毛糸一色しかなかったので地味すぎる。家で可愛くする。

 

今日は水曜日のダウンタウンを見たかったけど、6:00起床、21:00消灯という刑務所のような生活リズムに慣れてしまい、22:00を待たずして眠くなってしまった。でも見た。松ちゃんいないとやっぱり物足りない。

 

〜最終日〜

退院するので、6:00に着替え、化粧、荷造りを終えた状態にし、看護師さんたちに「帰る準備はできています、早く」の無言のプレッシャーを与えながら朝食をいただく。

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なんか…最後に追い打ちをかけるような質素メニュー

 

9:00に入院中最後の診察を終え、いよいよ退院準備へ。

痛みとの格闘を覚悟していたけど、結局痛み止めの薬を一度も飲まずに済み、結構難しい場所だったにも関わらず 軽い腫れのみで済んだ。先生には大感謝である。

 

次回の外来予約や退院時の説明を受け、一階受付で入院費を支払いし、無事に全課程を終了。支払いは4泊手術付で10万円くらいだった。もっと行くと思った。

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しかし私の治療はこれで終わりではない、次は矯正治療が待っている。

俺たちの冒険は、これからだ!